海堂尊「螺鈿迷宮」：　写真ときどき文庫本：So-netブログ

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海堂尊「螺鈿迷宮」　[文庫本] [編集]

田口・白鳥シリーズ３部作の姉妹編といえるこの作品では、「ジェネラル・ルージュの凱旋」で
ターミネーターぶりを発揮した「氷姫」こと姫宮が活躍し、謎につつまれたキャラが少しずつ
明らかになっていく楽しみがあります。

テーマである終末期医療の問題点を現役医師が鋭くえぐるところが、この小説を単なるフィクションに
終わらせない怖さを感じ、背筋が寒くなる、まさに現代医療ミステリーです。

１点、あまりの劇画的な展開に笑ってしまったのは、天馬大吉の雀荘の場面。昔、ラーメン屋に
置いてあったサラリーマン向けのコミック誌そのままのイカサマ麻雀に「そんなのありえないだろう」と
笑ってしまいました。